覆面調査で浮き彫りになった調査結果の悪い店の悪しき習慣
私の会社では覆面調査をする企業との協業でビフォー調査→改善ポイントの洗い出し→接客面が課題→成田登場→アフター調査で上位20%に入る
という仕事をしています。
今のところ100%の確率で調査結果が改善しているので店内で買い物体験をするお客様にとっては快適な場になっているのは間違いないでしょう。
今日は、覆面調査の結果が悪い店舗にどんな処方箋(コンサルティング)を出しているのかをお話します。
では表題の通り「覆面調査の結果が思わしくない店舗の悪しき習慣」について。
商業施設内や全国のブランドショップにて実施される覆面調査の結果、芳しくない店舗の多くが「忙しい」です。
これは売れているから忙しいというわけではなく、常に忙しそうにしているのです。余裕がないと言えばわかりやすいかもしれません。
私はいつもこういう店舗を見て思うのは毎日一生懸命働いているのに評価されないなんて辛いよなぁ、です。
実際に店長や副店長、スタッフのみなさんと話をしていても「うちの店は忙しいだから顧客満足度を高めるなんて無理な話」と言います。
「その日は忙しかったから」「人手が足りない状況」など覆面調査の結果を素直に受け取れる状態にありません。
実はこの考え方に大きな問題があって私はこういった結果の理由を一通り聞いた上でこう投げかけます。
「ではなぜ忙しいのでしょうか。忙しさの理由は何ですか?人手が足りない・・・果たしてそうでしょうか。同規模の店舗も同じように少人数で運営しています。でも高得点ですよね。なぜでしょう。」
「その日は忙しかったからとおっしゃいますが、他の店も条件は同じです。なぜこれほどまで忙しい状況が常態化しているのでしょうか。」
と他社・他店舗を引き合いに出し問いかけるようにしています。あなただけじゃない、みんな同じように大変な中働いているんだよ、と。
覆面調査で低評価の店舗は被害者意識(他責思考)が強い
覆面調査の結果が出て思わず他責思考になる店長は、売上面でも同じように捉えています。なので比較的覆面調査の結果=売上と比例するんですよね。
顧客満足度の高い店は売上も好調で顧客体験の質が高いからリピート率も高いです。
ハード面はさほど変わらないブランドショップは如実に結果に比例します。生活用品から高級品まで幅広く担当してきましたが、店内のVMDはほぼ同じですが店内で働いている人の雰囲気で全くの別物に感じてしまうから不思議です。
覆面調査結果が悪い店長は考え方を変えなければならない
まず諦めて欲しいのは「他責」にすることです。何も生まれない、この一言につきます。
残念ながら人や環境のせいにしたところで調査結果は一ミリも改善しないし、売上も1円も上がりません。
この手の店長は自分は悪くない、自分なりに精一杯やっているという精神状態に支配されています。
この呪縛を解いてあげないことには話が進みません。先程のように他社・他店との比較をしたりしますが、あまり追い詰めないように気をつけています。
なぜなら、一度拗ねると取り返しがつかないからです。(本当に難しい・・・ですね)
もう一度「良い店を一緒に作りましょう」という状態を作るのがめちゃ難しいです・汗 なのでコミュニケーションは細心の注意をはらっています。
社内で私のように指導する立場の人は気をつけましょう。言い方一つミスるだけで「わかってくれない」と敵対心を持ち始めコミュニケーションを断絶します。
覆面調査も売上も低調な店長は、日々場当たり的に働いているので「包丁を研ぐ」という重要な話を必ずしています。
誰もサボっていないしみんな一生懸命働いている、それはわかります。しかし、残念ながら個々のスキルが低いことが忙しさに繋がっている側面が多分にあるのです。
ここにいち早く気づくことができると覆面調査の結果は大幅に改善するし、売上も伸びます。(ちなみに離職率も下がります!!)
低調な店舗は本部・本社から怒られることの方が多い。すると被害者意識が増し会社が敵だと見なすようになります。どんどん仕事が嫌になっていきます。
もうどうしたらいいんでしょうね。
私の答えは、他責にせず自責で店長を務めるマインドを持つこと、そして個々のスキルアップを通して成功体験を積み上げる、この二つが重要です。
今思ったような結果が出なくて困っている店長やサブリーダーはぜひ参考にしていただきたいなと思います。
結果が出ないのは周りがいけないのではなく、あなた自身の問題であると。いきなりすべて受け止めると自暴自棄になるので、少しずつでいいから変わっていきましょう。