顧客満足度を上げるシステムの構築が欠かせない
顧客満足度を上げるための企業研修を年間30本ほど担当しているのですが、顧客満足度を人材育成だけでなんとかしようと思うのはちょっと無理があるなと思っています。
なぜなら、浸透するのにそれなりに時間がかかるからです。だからある程度は仕組みで顧客満足度が高まるようにすると良いです。具体的な方法としては、来店した顧客に気づかないという顧客ストレスを取り除くために呼び鈴(Bluetooth)を設置したり、という方法です。
これを人の力に頼ると「気づく・気づかない」という個人差が生まれます。もちろん誰かが「いらっしゃいませ!こんにちは!!」と言えば他のスタッフもやまびこのように声を出すというのが大切なのですが、100%気づけると言われれば難しいですよね。
どうしたら顧客の来店に気付き、自店舗を選んでくださったことへの感謝の気持ちを示すことができるのかを仕組み面で検討すると良いです。
極力、無理とムラを排除することが大切です。私のクライアントでこれまで取り組んできた顧客満足度向上のための仕組みは以下の通りです。
・待合スペースに最新の雑誌が30種類以上読み放題
・お子様向けにお菓子の詰め放題イベント
・お手洗いに女性と赤ちゃんに必要なものをすべて揃える
と、このように個人差なく顧客の満足度を向上することができます。
中にはリース代などかかるものもありますが、費用対効果はとても高いです。
特に繁盛店で顧客の待ち時間が長い場合はいかにストレスなく時間潰しができるって大切ですよね。
顧客が満足し続けるための仕組み作りぜひ検討してみてください。
顧客満足度をCSRの一環ではもったいない
顧客満足度を高める活動の一環としてCSR(社会的責任)の一部で取り組んでいる企業が多いです。
これはとてももったいないなと思います。かつては需要>供給だったので顧客満足度について考えなくても商品やサービスはバカ売れしていました。
しかし、時代は変わり需要<供給となり競争が生まれました。
それでも企業風土はまだまだ需要<供給に合わせた営業や店舗運営設計になっておらず、顧客満足とは程遠い運営をしているところもあります。そこで社会全体が顧客満足度(CS推進)を高めることを重視しているから自社でも導入しよう!
となり部署を作ります。この取り組みそのものはそもそも関心がない企業よりも100倍素晴らしいのですが、CSRの一部というよりは会社全体で取り組むべきだと思っています。
それこそ全社で・対顧客との顧客満足度について考える、対社内での顧客満足度(正確には従業員満足度)について考えるというのはいかがでしょうか。
営業は顧客のため、スタッフは営業のため、とそれぞれが一人の顧客の笑顔をゴールに社内での仕組みや教育を率先して行うことで顧客満足度は向上すると考えています。
会社の一部、ではなく会社の本命として取り組むことで差別化を図ることに繋がります。
全社一丸となって顧客を幸せんにすることに集中したらものすごいエネルギーになりますよね。
まさにABCマートはそんな会社でした。本部社員も土日になると一緒に店頭で働くので本部施策が現場目線を排除した意味不明な企画・・・なんてあり得ないほどどんぴしゃな企画ばかりで「本当に顧客のことをよくわかっているなぁ」と思ったものです。
やはり、現場主義、大切ですね。
顧客満足度が高い企業の特徴はシステム力
顧客の要望や要望を超える価値を提供するには、スピード感が欠かせません。
顧客のライバルはすぐに顧客を奪いにかかります。もたもたすること自体が経営リスクになりました。
顧客の要望に応えるのは朝飯前、という状態をシステムで作り上げる努力が欠かせません。
先のABCマートの事例のように本部が現場を理解し、一体となって店舗に来店する顧客にとっての快適な買い物や滞在時間を実現できるようにサポートすることが必須です。
あくまでも販売員・営業マンのリソースは顧客感動に投下できるように顧客の要望レベルはシステムで解消できるように作り込んでいきましょう。