スタッフが協力してくれないのは「腹落ち」が理由だった
店長研修を担当している企業で研修がありました。
研修で決まった施策を店舗で実行する上で、スタッフの協力が得られる店長と得られない店長がいます。
協力が得られる店長と得られない店長の違いは大きく分けて二つの要素に差があります。
2)良質な人間関係
協力が得られる店長はスタッフと良い人間関係を築いているし、普段からコミュニケーションをとっているので目的も理解してくれています。目的の理解度が深いので疑いを持たない、これが重要です。さらに良質な人間関係があるからこそ店長を応援するという理由が行動量と質を向上します。
店内でいろんな企画をして顧客に想定外を作り出そうとするとどうしても現場に負担がかかりがちです。先日研修した企業でも「スタッフが楽しんで取り組んでくれるようになった」というフィードバックを受けて「なるほどな」と思いました。
業務量が多い=施策は不可能
という思考ではなく、店長がスタッフとどう関係を築いているかで業務量に関係なく積極的に取り組む、取り組まないというジャッジメントになっていることを再確認しました。
たしかに、めちゃくちゃ忙しくても会社・店・店長が好きだったらアドレナリン全放出でがんばれてしまいますよね。
私はこの感覚をABCマートの頃に毎日もって働けていました。というか全スタッフそんな感じでしたね。
このエネルギーの源泉は店長力であると私は思っています。やはり店舗のトップが重要だなと。
会社の仕組みが機能するのも、各店の施策(販促企画)の実行成果の度合いも店長の力量で成果は180度変わってしまいます。
もちろん会社としては仕組みとして価値観のあった採用を強化して社内・店内コミュニケーションの擦れを最小限に抑えるという根本的な取り組みも重要ですが、それでも今もなお店舗は営業しています。
今ある環境を最適化することも同時に求められるため、現時点のメンバーで勝負しなければいけないため店長力アップが欠かせません。
主に私が最初に着手するのは、母体となる従業員満足度の向上です。それもコミュニケーションを変えることで従業員満足度を向上します。店内の事務所内備品も新しくしたりという取り組みも以前ブログ内で紹介しました。
こちらも合わせてお読みください。
店長とスタッフ間のコミュニケーションも超重要です。
特に日常の「依頼」と「指摘」の二点は注意してもらうようにしています。
従業員満足度向上に繋がる「依頼」の仕方
多くの店長は「これお願い!」とコミュニケーションの最後が「!」で終わることが多いです。
人間関係ができているのであれば「よろこんで!」となるのですが、関係性が不十分だと「強制」と解釈されてしまい仕事のパフォーマンスが落ちます。
(基本的なコミュニケーションの原則は「承認」「賞賛」「尊重」の3Sが重要です。ここでは尊重が該当します)
もちろん仕事なので選択することはできないのですが、「してもらっていい?」と依頼の形で投げかけるだけでコミュニケーションで生まれるストレスを軽減することができます。
従業員満足度を下げない「指摘」の仕方
従業員満足度を下げないために指摘の仕方も欠かせない重要ポイントです。
特にスタッフがミスをしたときの叱り方でモチベーションも左右されるし、叱り方によってはスタッフの心が離れてしまい嫌われるリスクがあります。(というかここ特にある)
旧来の従業員の人格を否定するような指摘の仕方は言語道断です。これまでは店長は嫌われ役を担うとか言いましたが、ただ嫌われて終わりです。
人格を否定するのではなく、行動にフォーカスをあてることが重要です。「お前は何をやってもダメだ!」ではなく、「今回の●●がよくなかったね」と取った行動を指摘しましょう。
そして、再発防止するための方法を一緒に考えることが重要です。
この二つをぜひ気をつけて前提となる従業員満足度を構築していきましょう。
最後に余談ですが、うまくスタッフの協力を募れない店長の多くは、「うちのスタッフは使えない」とか「うちのスタッフが悪い」と他責思考が止まらない人がいます。コミュニケーションの話を今日はしましたが、そもそも論で人によっては考え方から変えないと難しいですね。
こういう人が店長になると本当に大変です。特にスタッフが可哀想だなといつも思います。頑張りたいと思っているスタッフの芽を完全につぶしますね。