顧客満足度を上げたい企業、それを阻む顧客心理
顧客満足度を上げたい!ということで企業研修の相談を沢山いただくのですが、思うように上がっていないから当社に問い合わせがくるわけで今日はどうして自社のリソースで顧客満足度を最大化できないのか?についてお話をします。
顧客満足度を上げたいと思っているのに思うように上がらない企業の共通点は、たった一つの視点が欠けています。
それは、感動を作ることばかりに目がいってしまい足元を見落としているということです。
お客様を喜ばせる前に、お客様にストレスを与えていないか?を考察することが大切です。
と、私の仕事の手順も含めてここから書きたいと思います。
↑音声メディアVOICYを使っていて、そこに今日の話をアップしたのでぜひ音声も聞いてみてください!
お客様の声を参考にしながら店内のストレスを解消する
企業研修やコンサルティングを設計する際に現場のお客様アンケートを見せてもらうと
「通路幅が狭くてすれ違いの時いつもストレス」
「レジがいつも混雑している」
「聞きたいことがあっても店員がいない」
とお客様のストレスに着目をして一つ一つ改善することから始めます。
コンサルティング領域では、「店内に常にスタッフを置くオペレーションの改善」「ターゲット顧客の回遊ストレスの軽減」
研修領域では、「商品知識(自分の売場以外の商品や展示場所の把握)を高める」「レジ効率を上げる」
とこんな風に区分けをします。従業員を教育することで解決できることは研修領域、店内の仕組み・システムを変えてストレスを解消するのがコンサルティング領域となります。
私自身の仕事を分けて二つの領域からアプローチをして顧客の店内におけるストレスを解消していきます。
既にあるストレスを解消しないで次のステップへはいけない、お客様はそんなに甘くない
顧客はこれまで不利な立場にありました。
なぜなら、選べる店舗が少なかったからです。
地域に1店舗しかなければお客様は店側のスタンスを受け入れざるを得ません。
私も幼い頃に家の近くにイトーヨーカ堂しかありませんでした。幸いここのヨーカドーはとても親切な店員さんばかりで幼いながらも良い印象をいまだに抱いています。
よければ良いのですが、「この店最悪だな!」と思ってもそこでしか購入できなければ従うほかありません。(いまだに仕方なく買っているところありますね、なぜかいつも怒ってるコーヒー豆のおじさん・・・でもうまいので仕方ない・笑)
しかし、今は沢山の選択肢があるのでお客様が優位な立場になり、店は選ぶ側から選ばれる側に回りました。さらにオンラインショッピングが追い風となり完全に顧客側が優位となりました。
残念ながら当たり前のように顧客が望む品質・サービスを提供しなければそもそも顧客の選択肢の土台にすら乗らなくなったのです。
では「顧客が当たり前のように望むことってなに??」これを考えることが大切です。
一発逆転は起こらないのが店舗ビジネスであることを肝に銘じよ
顧客満足度が上がらない会社の経営者は本当にイケてない。何がいけてないって誰もが感動する特効薬みたいなものを求めるスタンスがイケてない。
というか、特効薬なんて存在しません。なぜなら、入店から退店までの積み上げでしかないからです。
例えば店内回遊におけるある一部分にだけ超感動特効薬があったとしても、そこの辿り着くまでの間にストレスフルな状態では感動はしません。
ってこられたらどう思いますか?感動しますか?一発逆転満塁ホームランは店舗ビジネスにおいてはありません。
以上です。
今日の話は顧客満足度を高めていく上で重要な視点を伝えました。一発逆転を狙うよりもチリツモが結局強いです。
建物の基礎作りと同じで基礎がしっかりしていれば地震にも強い!同じです。顧客満足度を上げるテクニックを学ぶ前に顧客にストレスを与えない店づくりをしようね!というのが私の意見です。
ぜひ、ご自身の店舗経営の参考にしていただけたら嬉しいです。