どうしたらファンが増えるのか?答えは簡単!
お客様があなたの店が大好きで熱狂するのは、立地や商品やレイアウトではない、アイデアです。
内装にどれだけ拘っても何回か見れば普通に成り下がります。
言っておいて当然ながらアイデアも最初は熱狂しても何回か味わえば普通になります。
今はものやサービスがありふれているし、各社各店工夫をしているのでそう簡単にワクワクしなくなったし、基本的に飽きやすいです。
特に商圏にライバルが進出してくると飽きやすさが倍増します。何もしなければ飽きられて簡単に他店にお客様が奪われてしまいます。
そこでだ、顧客を熱狂させるアイデアを無限に産み続ける「思考」を手に入れることが顧客体験(CX)には欠かせない、という話を今日はしようと思います。
(なのでどうやって売場を作るのか?は今回は事例のみで作り方はとりあげません。このブログの他の記事をご参照ください。)
私は店舗コンサルタントとして15年間日本全国のクライアント先で「売れる店」を作るお手伝いをしてきました。
全く売れない店も商品・人材・立地・内装を変えずにアイデアだけで繁盛するという感動を経験してきました。店舗を変革する手札(アイデア)だけを模索し続けた15年間なのでそれなりに自信があります。
お金をかけなくても(私のコンサルフィーはかかるけど)、アイデア一つで店は変革することができます。そして、アイデアを産み続ける組織を作ることで地域ナンバーワンの店を作り上げることが可能です。
一度作り上げた店ですから1日でも長く地域を支える存在でいて欲しいと思ってコンサルティングをしています。
私は出来上がった店を最適化してリノベーションすることが仕事ですが、店舗経営者であれば、そもそもそんなことをしなくても繁盛する店を作るべき(オープンまでの作り込みがやっぱり重要です)です。やはり作り込みが甘いと後で苦労します。
そしてこれまで作り込みが甘かった店舗を再生する仕事をたくさん受けてきたのは私です・笑(おかげで、店舗ビジネスってこういうものなのかなと前提が変わりました。改めて働いていたABCマートってすごいなと実感しました)
顧客が熱狂するアイデアは店舗・企業文化を構築すれば楽に量産できる
顧客が熱狂するアイデアを量産するためには、”最初だけ”店長とスタッフの力量がとても重要になります。
ちなみに、今まで特段自分たちで販促をしたり、POPつけたり接客で工夫するとかしたことない!という店でも大丈夫です。今からでも間に合うし店舗文化・企業文化を一度構築することができれば持続します。
ただ、自分たちがその立ち上げの役割を担う場合はそれなりに努力が必要になります。一度店舗文化・企業文化になればその後に入ってくる人はそれが当たり前になるので全くハードルなく文化に馴染むことができます。
「そうかこの店は色々と企画をしてるんだな!」がスタートですからね、本当に一度構築しちゃえばあとは楽です。
もう一度言いますが、最初が大変です。
「なんで?」「こんなくそ忙しいのに?」「やったところで売上上がるの?」「誰、先生って・・・羽田?(成田だよ!)」とまぁこういった反論や疑問点が噴出するし、これはコンサルあるある(余談)ですが、お前に何ができんの?みたいな圧はよく受けましたね。今はないですね、筋トレして体も大きいし、顔も怖いと言われるので自然と威圧感が出ているよう・・・です(これはこれで問題なんだよな!)
と話を戻しますが、はじめは、変化があることにストレスを感じるスタッフが必ず出てきます。出てこない店は今まで数えるくらいしかありません。それも確率は0.1%以下です。それくらいの低確率。
私も逆の立場だったら慣れるまで大変だろうなと思います。なぜなら、私の研修を受けて実践をしなければいけないからです。私も精一杯説明しますが、慣れるまでは「余計な仕事が増えた」と思われることもないと言えば嘘になりますね。
もちろん研修やコンサルティングの中で早期の成功体験と取り組む目的理解をするので「ふざけんな!やってらんねぇぞ!」とはならないですが、少なからず負担をかけちゃっているなとは思います。
でも、少しの我慢!みんな3ヶ月から半年後には「やっぱりやってよかった!」っていうし、自分で自分の雇用を守れたことに自信を持てるし、何より自分たちが頑張るとお客様が喜んでくれて今まで味わったことのないような充実感や達成感があると言ってくれます。そうなるように15年間私もノウハウを体系化してきましたからね。達成感よりもいつも安堵の気持ちが強いです。
アイデアは「知識」×「体験」の掛け合わせから生まれる
私はクライアントの店舗を一周してどの商品群(カテゴリー)に特化してコンサルをするかを最初に決めます。この基準は高単価で高利益、かつ使用前と使用後では全く違う体験ができる商品にします。例えばホームセンターであれば電動自転車やキャンプセットがそうですね。
そして、売場を作る時にどうやって作るのか?まず私はキャンプ雑誌を数万円分買います。(ちなみに以前ホームセンターのコンサルをしたときは、8万円分購入してキャンプ脳に侵されていました・笑)そして、自分が「いいなぁ!」と思ったシチュエーションをチョキチョキして模造紙に貼っていきます。
ソロキャンプや家族キャンプいろんなシチュエーションの中からクラインとの店舗の客層に合ったシチュエーションを選び、イメージ通りの売場を完成させます。なので、人工芝とか敷いちゃいますよ。できる限りリアルに作り込みます。
こういうことなんです、本気でやること、絶対にケチらない。やるからには徹底的にやる、というのが大切です。
雑誌を読んでそれぞれの商品の使い道や仕様を学びます。「なるほどこのキャンプグッズはこのためにあるのかぁ!!」と学びます。さらにキャンプ雑誌の写真を通してキャンプを擬似体験します(本当は実際にキャンプをした方が良い)。この知識×体験を通して、お客様が味わったことがない脳内体験を売場で体感してもらうのです。
私がキャンプにワクワクする状態を作ることができるとお客様もワクワクする売場を作ることができます。これ結構大事な感覚なので覚えておきましょう。
店づくりは誰よりも働く人が自分の店を好きになることが大切です。あなたは自分の店が好きですか?もし・・・NOなのだとしたら、扱っている商品知識が乏しいか、商品を体験したことがないかのどちらかじゃないですか?
これまで店頭で働くスタッフにこれらの質問をしてきましたが、結構胸にグサっと刺さる人多いのでここでも書いておきました(笑)
表題の「知識」×「体験」でファンが増える顧客体験を設計しましょう。取り扱う商品やサービスを好きになるといいですね。(私は比較的どんな商品でも取り扱うと好きになれる性質だったので顧客体験で感動を作り出すのが早かったです)
店内は広さ(スペース)もあると思うのでできることできないことがあると思いますが、ぜひできることの中から最も顧客がワクワク・ドキドキ・購買意欲が高まる顧客体験(CX)を提供していきましょう!
最後に・・・
知識を身につけて体験もしてみましたが、これをどう売場づくりに活かせばいいのですか?ときかれることがあります。あなたもここまで読み進めて「じゃあどうやればいいの?」と思うかもしれません。顧客体験についてはこのブログでも沢山取り扱っているのでぜひ横断的に他の記事も読んでみてください。沢山のヒントがあるはずです。私はまず、あなたに今日伝えたかったのは「あなたがワクワクする」ことが最も重要である、ということです。もっと掘り下げてみましょうか、どうしたらワクワクするのか?それは商品やサービスを好きになることです。どうしたら好きになれるか?知識を身につけて体験することですよ。ぜひご自身の店舗に来店するお客様が思わず「WOW!」と言ってしまうような売場づくりの参考になれば嬉しいです。