販売研修で伝える「セールスはテクニックよりも顧客理解」とは
販売研修で「どうしたら売れますか?」の質問をよく受けるのですが、一言「どれだけ顧客を理解できるかにかかっている」と伝えています。
多くの営業・販売員は顧客理解が浅く無謀な提案をしている人が多いです。
顧客が欲しい商品やサービスが明確になっていないのに自社の商品やサービスを永遠に話し続ける人いますよね。
顧客の息遣い、表情、ボディランゲージ(ノンバーバル情報)を見て、トークの展開を考えることが大切です。
顧客が悩んでいれば「私個人的にはこっちがおすすめですね、コスパが良いです!」と自身の感覚を持ち込んだセールスをするのではなく、
「一度席を外しましょうか?ご夫婦でお話ししたいでしょうから」と席を離れたり、「今悩まれている理由は価格ですか?それとも機能性ですか?」と選択性の質問を投げかけてみることがポイントです。
あくまでも意思決定の主導権は顧客にあるわけです、営業や販売員はあくまでもアシストする役割なので本来であればクロージングなんて不要です。
「お客様は何を求めているのか?」
「どんな質問が最適なのか?」
「もしかしたらこう思っているかもしれないけどどうだろうか?」
とセールスの最中も常に自問を繰り返しながら顧客とコミュニケーションを重ねて顧客理解を深めていきます。
表面的なテクニックを身につけて買わせるようなセールスは今後通用しません、なぜなら「買わされた」と不快な感情を抱くセールスはネット上の口コミで拡散されるからです。
販売研修で確実に売上アップにつなげる一人ロールプレイング術
販売研修の中で私がイメージングセールスと呼んでいるセールス術があります。
この手法は一人でロールプレイングができるためおすすめです。
詳しくはこの本に書かれているのでぜひご一読ください。
①顧客の基本情報の設定
これは上司が顧客設定をして公開します。
年齢・性別・家族構成・新規or買い替え・検討商品などです。商品やサービス購入に必要な情報を提供します。
②検討商品と顧客像を照らし合わせて投げかける質問を検討する
1)現状確認(不足情報があれば)
2)潜在ニーズ発掘する質問
この二つの質問を検討します。重要なのは2です。1の現状確認が終わり、顧客の検討商品をそのまま購入したらどんな購買後リスクがあるのか?を考えて「もしかしたらこんなことありえませんか?」と投げかけることで「言われてみればたしかに・・・」と潜在ニーズが顕在化します。
潜在ニーズの顕在化の数と質で客単価が決まります。さらに顧客は自分自身が気づいてないことを気づかせてくれた営業(販売員)に感謝します。顧客感動というのは顕在ニーズを満たすだけでは生まれません。
必ず潜在ニーズの発掘で感動が生まれます。
このように顧客像(背景)と検討商品さえあれば基本的に一人で頭の中でロールプレイングをすることができます。投げかける質問の数をプールすることが顧客感動をつくる上では欠かせないのでぜひ現場で取り組ませてみてください。
当社では指定のフォーマットを使っていますが、正直ノートに書くのでも全然OKです。
顧客から「これにします」「それください」と言われてクロージングを不要にするためにも高い質問力は欠かせません。いかにこの質問集をプールできてすぐに取り出せるかがトップセールスになる方法です。
これまでは上手に商品の説明をすることがトップセールスの条件でした。これは需要が爆発している時代は説明するだけで良いのですが、デフレで供給(売りたいお店)過多の状態では上手に話せたところで売れません。
それより重要なのは顧客がまだ気づいていないことに気づかせてあげることです。すなわち潜在ニーズを顕在化する質問力がこれからの営業(販売員)の必須スキルとなる、ということです。
ぜひ自社の営業・販売員の教育(販売研修)の参考にしていただけたら嬉しいです。