多業種・大中小企業のコンサルをしてきてわかったリピートの共通点
多くの店舗の重要課題の一つに「リピート」が挙げられます。
理由は、新規顧客だけを開拓するのでは利益が出なくなったからです。
どの業界でも年々新規の顧客獲得コストは上がる一方で、どうにかリピート率を上げてLTV(顧客生涯価値)を最大化したいという願望があります。
私も店舗オープンの初動は広告で集客をしてもらっていますが、1年で広告をカットするように最初から伝えています。
オープン時は何より知名度(認知度)がありません。好立地に出店をしない限り認知獲得するのは難しいです。
そのため、最初は広告を幅広く出稿して費用対効果の測定をします。中でも一番効率が良い(質の高い顧客の送客)顧客を集められる媒体に資源集中してもらいます。
このへんのノウハウは広告業界の人に聞けばわかる話だと思うので専門外のため割愛します。
そして、集められた顧客にリピーターになってもらうのが私の仕事です。
リピーター集客で鍵となるのは「口コミ設計×仕組み×組織力」の3点です。
これは大中小関係なく私が大切にしている3つの視点です。
店内での滞在時間で特定のワードを忍ばせた口コミをしてもらうための導線作り(ワードは、親切・子連れに優しい・ファミリー向け・スタッフの接客が良い、など)をします。
お客様に特定のワードで口コミを書いてもらえるように店内を作り込むことで口コミを見た特定の属性の見込み客の来店につながります。
口コミ設計で大切なのは「来店してほしいお客様に来店してもらうための施策」であるということです。
入店してから退店するまでの間にできる限りストレスを排除する、これが大切です。
私はこれをストレスフリーと呼んでいます。入店してから退店するまで顧客のストレスを最小限にすることで感動体質を作ることができます。
お客様は無意識レベルで「この店感じいいなぁ」という感情を得ている状態作りがポイントです。
照明の明るさ・什器の高さ・床材・商品陳列方法・POP・レイアウトすべてが作り込まれています。
感動を作るのは人力で、ストレスを与えないのは仕組みで、という役割で店舗作りをしています。
最後は組織力です。仕組みでは感動を作り出すことが難しいので組織力を高めて感動創造をします。
無人店舗を除いてすべての店舗ビジネスは人と人とのコミュニケーションが欠かせません。
いかに「一手間」を加えて来店しているお客様の心をホッとさせてあげられるかがポイントです。
一つのサービスで感動する顧客はおらず、滞在時間の中で幾度となく訪れる顧客とのタッチポイントで「一手間」を加えることが大切です。
利益最大化させたいならいつまでも新規客獲得を狙うな
「お客様が少ない・・・」
お客様が増えないのには理由が二つあります。
②新規顧客が離脱する
の二つです。
どちらかが欠如しているからこそお客様が少ない状態になっているのです。
あなたの店はいかがでしょうか。
初めのうちはお客様が入っていたのに、気づいたらお客様が激減していた、というタイプの方は間違いなく②に問題がありますね。
そもそも開店からスロースタートで全然増えないのであれば①に問題がありそうです。
私のもとに集まる経営相談の多くは②に問題がある場合がほとんどなので②について今日はお話しします。
②に問題がある自覚をしている店舗経営者は少ないです。
なぜなら、店舗経営者は新規集客(マーケティング)に傾倒し先頭切って会社や店舗の認知度を高めるPR的側面を担うことが多いからです。
現場の運営力・組織力がリピーター獲得に欠かせないのですがそこまでタッチすることができず、会員獲得(LINEやメルマガなど)に力をいれるだけの浅はかなリピート施策で苦慮しているのです。
ここまでの流れは新規集客傾倒企業あるあるなのですが、いかがでしょうか。
こういう企業がリピート型企業に変わるために私が経営支援をしています。
やることはシンプルに先ほどあげた3つだけです。
大中小、規模に関わらずやることはシンプルです。
ぜひすぐにでもテコ入れしてみてください。蛇口から大量の水(新規集客)を流してもバスタブの黒い蓋(リピート施策)が閉まっていなければダダ漏れです。
往々にしてこういう企業や店舗の評判は悪いです。
これまでブラックボックスに隠れていた評判がクチコミサイト登場で可視化されました。ダダ漏れなのは「この企業(店舗も含む)はないな・・・」と思われているわけですから。
口コミ集客が一般化するまでまだ時間はかかると思いますが、遠くない未来だからこそ今から準備しておきたいですね。
お仕事の依頼はツイッターのDMからお願いします。