売れる販促は本部の考える売れるセオリーではもうない
これまでの販売促進は、本部が施策を検討し、全店舗に落とし込む方法を取り入れていましたよね。
私もこれまでにABCマートやPCデポ、一瞬だけGAPに在籍をして完全に作り込まれたVMDを展開していました。
いわゆる金太郎飴の売場が求められたのは一昔前です。
もう今は、金太郎飴ではどこでも同じ品質の商品を提供するといった安心感ではなく、つまらない売場に成り下がっています。
つまらない売場と理解していてもなかなか売場作りや販促で顧客を魅了する手段が出てこないのはなぜか?
先日のセミナーで聞かれたのですがシンプルに「わからないからではないか」と伝えました。
これまで本部主導の販促にすっかりと慣れてしまい、自分達で販促を考えるというよりは本部指示を忠実に実現することが仕事だったことが起因しています。
そりゃ自分で考えるよりも答えを再現する方が圧倒的に楽です。
だから、本部主導の販促がうまく行っているうちは自分達で考えられる環境にない、ということになります。
しかし、今本部の言う通りの販促を実行に移しても以前ほど反応が取れなくなってきているとクライアントを見ていて実感します。
どこでもやっていそうな販促企画では顧客はそう簡単に「WOW!」と驚いてくれないし魅了することができません。
そこで私はクライアントワークでは基本的に本部主導の販促はもちろん取り組みますが、自店舗スタッフと一緒に販促企画を考えて独自の販促を実行します。これが売れるんです。それも圧倒的にうれます。
売れる販促はスタッフ一人一人の熱量から生まれる時代に突入
各売場のスタッフで長く働いている人の多くは、自店舗の愛用品があります。
特に売場担当者となると毎日商品に触れているので愛着の商品が必ず1〜5個あります。
この商品をピックアップして、販促案に取り入れます。(この手の話は他のコラムでも説明しています。今日はここからが本題です)
商品のピックアップの仕方が重要です。
それは、即効性・便利・使いやすいの3つの条件を満たしている商品です。
例えば、売れていないけどスタッフが好きな商品という基準だけで選ぶとプロ仕様の商品を選ぶことがあります。これはNGです。
先日もエアコンクリーナーを全面に出したのですが、「わかりやすい使用手順書いてください」とお願いしたら結構大変で結果不発となりました。
「やっぱりマニアすぎる商品はだめだなぁ・・・」と反省しました。
すぐに効果が出る、しかも便利で使いやすい、というのがポイントです。
ぜひご自身の店舗でも今日紹介した3点を満たす商品を売場担当者や売場スタッフに探してもらいましょう。
そして、売場スペースを作って展示をしてもらってください。
売場作りは競合店や他店舗に足を運ぶことで沢山ディスプレイを学ぶことができます。
売場担当者や売場スタッフに参考になりそうなディスプレイ(レイアウト)の写真を撮ってきてもらい一緒に売場を作ってみてください。
売れればやっぱり嬉しいですし、売れなかったら悔しくてまたチャレンジするようになります。
こうやって徐々に主体性や自分で考える力を身につけさせることでこれからの時代生き残る強い店舗を作ることができます。