店舗コンサルティングで最初に行う「誰がお客様なのか?」という問いの重要性
コロナでずいぶんと来店する顧客層が変わった、というクライアントが多いです。
あなたの店舗はどうですか?
これまで安定して来店してくれた50代以上のお客様がパタっとお店からいなくなり、30代後半〜40代前半のお客様が目立つようになったという声を昨日聞きました。
ここは一度基本に立ち返ることが重要なのではないか?と思い今ペルソナ設定をし直しています。
本来ペルソナ(Persona)とは心理学の用語で、スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングが提唱した概念です。
もともと古典劇で役者が使用する「仮面」を意味しますが、ユングは「人間の外的側面・自分の内面に潜む自分」をペルソナと定義しました。
マーケティングの世界では、この「仮面の自分」という考え方を発展させて「架空のユーザー像・人物モデル」という意味で使われています。
引用元:ペルソナって何?マーケティングで使うペルソナの基礎知識とその重要性
なぜ、「誰がお客様なのか?」とペルソナを再設定する必要があるのかというと、来店する顧客層が変わったことで50代向けの販促中心だった売場を変えなければ来店客にスルーされてしまうからです。
スルーされてしまうことで成約率・客単価も落ちますし、何より販促を作っているスタッフのモチベーションが下がります。
せっかく売場作りをしても売れなければやる気なくなってしまいますよね涙
ペルソナで鍵となるのはライフスタイルの解像度
誰がお客様なのか?を決める際にポイントとなるのはペルソナのライフスタイルです。
月曜から日曜日までどんなライフスタイルをしているのか?を明確にします。
平日の動きをタイムラインに載せます。それも月曜から金曜日までです。ファミリーをペルソナにするのであれば、家族分の平日のタイムラインが必要になります。
そして、土日はキャンプにいくのか、習い事のサッカーの練習なのか、ディズニーランドにいくのかを51週の土日を明確にできるとGOODです!
(おそらくここまで詳細なライフスタイルを明確にすることを推奨するコンサルはいないのではないかと個人的には思っています)
なぜ土日は51週やる必要があるのか?と疑問に思うかもしれませんが理由は二つあります。
②四季に応じて行動形態が変わる(イベントも含む)
このライフスタイルを充実させるための売場作り、日常にありふれるストレスを解消できる商品を展開することが大切です。
売場作りをする際は全スタッフがペルソナのライフスタイルを見ながら作り込みを行います。
ペルソナが機能しているかどうかは半年間の販促別売上を見る
ペルソナが来店する顧客にはまっているのかどうかはしっかりと効果測定をしましょう。
ペルソナ設定がうまくいかない企業の一つに「作りっぱなし」が挙げられます。
買い物行動や認知経路は頻繁に変わります。
コロナが登場して来店する顧客も変わりましたし、顧客の購買行動(主にオンラインショッピングへシフト)も変わりましたよね。
これからは近隣のライバル店だけではなくオンラインショップも視野に入れた売場の再構築が求められます。
(売上・利益を出し続けるためにも柔軟性の高い組織作りをしていきましょう。)
できれば半年に1回はペルソナを見直すためにペルソナ向けに作り込まれた売場の数字がどれだけ伸びたのか?を昨対比ベースで構わないのでチェックしましょう。
ここで昨年同期比よりも数字が伸びていればOKです。
※コロナで閉店期間がある場合は、1月〜6月、7月〜12月といった感じで2タームに分けます。
ペルソナ設定から6ヶ月間の売上をペルソナ前6ヶ月間と比較します。
1月と7月、2月と8月、という風に比較をします。昨対比も2ターム比較も正確性には欠けることがありますが、基準がなければ精査できないため設けるようにしてください。