顧客が思わず凝視してカゴに家族分入れる魔法のタンブラー
ある商品が昨年売上の15倍を超えた話を今日はします。(昨対比1500%)
私は基本的にコンサルティングに入る企業では必ず売上アップに繋がるアイデアを持って臨みます。
なぜなら、成果が出ないと信用してもらえないからです。とてもシンプルです。
(年齢も今では37歳になりますが、23歳からこの仕事を始めているので結果を出すこと以外でなかなか信用してもらうのは難しかったですね。)
そして、これから紹介するクライアント事例もはじめは私が店内の顧客体験をすべて設計をしてたった2ヶ月で1年間で1.5億あった赤字を黒字に転換することができました。
とまぁ自慢話をしたいわけではなく、私の設計した店内での顧客体験を短期間で大幅に超える事例が出てきて「この店のポテンシャル半端ないな!」と感動した話を紹介します。
コンサルティング初期は、お手本を私が作り上げて成功体験を積んでもらうところからスタートします。
「あっまだまだこの店って売れるんだ!」という可能性を感じてもらえないとコンサルティング効果は半減してしまうので。
そして、お手本を参考にしながら各店舗の主任が自分たちで顧客体験と販売促進を考えて実行に移します。
月1回私が訪問をしてアドバイスをする→自分たちで実践するを繰り返し、半年から1年経つと「おぉぉぉ!素晴らしい事例だ!」と私の想像を超える顧客体験や販売促進が出てくるようになります。
売上と利益が安定して伸び、コンサルティングを卒業する(契約更新しない)準備に入ります。
記憶が正しければおそらく14年間のコンサルティングで最も短期間で私が卒業した店舗(ちなみに2000坪の広さ・笑)ですね。人材も揃ってるし今までキッカケが掴めなかっただけなのかなと思うほど売上と利益が爆伸びしました。
このクライアントで今でも記憶に焼き付いている昨対比1500%を超えた魔法のタンブラーがあります。
超シンプルに価値が伝わるのが”ビフォーアフター”
ライザップのTVCMを見たことがある人はよくわかると思うのですが、ビフォーアフターほど顧客に価値が伝わる方法はないですよね。
いつもコンサルティングに入ると、顧客が店内で体験するすべてがビフォーアフターで体感できたらいいのになぁと考えています。例えば、従業員が愛用する超価値の高い入浴剤があるとします。
しかし、この入浴剤は試すことができません。パッケージを見て「うん、これいいかもな」と思ってもメジャーブランドじゃなければ「怪しい」と思われてしまい結局売れずに残ります。
実は店舗にはこういう商品は無数にあります。価値が適切に伝わっていなくて可哀想・・・。(話がそれた)
そうそう、入浴剤の話です。店内に着替え室と二つの浴槽があります。一つは普通のお湯、もう一つは入浴剤の入ったお湯、どちらも同じ温度に設定されています。
まず先に普通のお湯に15分入って、サーモグラフィーで体の暖まり具合を確認する、次にノーブランド・怪しいが価値の高い入浴剤の入ったお風呂に15分入ります。
結果、全身の温度が上がっている、しかも湯冷めしないというのが店内で体験できたらバカ売れするでしょう。(何度か企画を試みましたがいまだ実現していません・笑)
本題に戻すと訪問した日に、従業員全員が愛用しているタンブラー(真空耐熱タンブラー)があると教えてくれました。「へぇどんなものなんですか?」と聞いたところ、もう売場で展開しているからぜひ見て欲しいとのことで見に行って衝撃を受けました。
「ほんとに?えっ?えっ??」と一瞬パニックになったほど・・・(※写真は残念ながら公開できません・・・)
この記事の写真のように、左の普通のタンブラーには水が入っていて、右のシルバーのタンブラーには氷がほぼ解けていない状態で置いてありました。
台座に貼り付けられたPOPには「今朝の開店時間(10時)に両方に氷を入れて本当にキンキンをキープできるのか実験中」と書いてありました。
思わず、「今の時間は午後2時ってことは4時間経ってもほぼ解けていない・・・すごすぎるなこれ」って声に出してしまいました。
そして、コンサルティングにきていたのに帰りに2つ購入して持ち帰りました。
売場指導をしている間すれ違うお客様のカゴにはさっき感動したタンブラーが3〜4個はいっているというシーンを幾度となく目撃して感動が倍増したのを覚えています。
結果の違いが明確な商品やサービスは五感で体感させよ!
この真空耐熱タンブラーのように、視覚で訴えるのも良いでしょう。
もしかしたら炭酸水に変えて「シュワシュワ」と強炭酸の音を聞かせる(後ろで流す)のもいいかもしれません。
これはNGだったのですが、炎天下の中試飲会を開くとか(笑)味覚に訴えるのも面白いかもしれない、とこんな風にできる限り五感のすべてに刺激を与える方法を模索してみましょう。
あなたの店舗で取り扱う商品やサービスはビフォーアフターで価値を伝えられますか?
一つでもあるのであれば、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
一番伝わりやすい手法なので使える商品やサービスにはどんどん活用していきましょう。