販促に欠かせないセール期間中に利益率を上げる方法
いよいよ緊急事態宣言も明けて各店舗に賑わいが戻りそうな今日この頃、店舗経営者や店長の皆様いかがおすごしでしょうか。
私は、先日こんなツイートをしてひそかに楽しみにしていることがあります。
それは・・・
緊急事態宣言も明けたので、そろそろクライアント先でのアルバイトも再開する。これがとても大切で、新しい書籍やクライアントアドバイスする際にリアリティと共感を作ることができる。多くのコンサルはもう現場出ないじゃん。そこにチャンスがあるんですよ!
— 成田直人@既存事業を爆伸びさせるコンサルタント (@naritanaoto) April 5, 2021
クライアント先の店頭で同じ制服を着て一緒に販売することです。
これまでにも雑貨・ホームセンター・スーパー・アパレル・おもちゃ・釣り具店などいろんな店舗で販売員をしてきました。
今日はこのクライアントでのアルバイト経験で体感した売れる人と売れない人の差についてお話をします。
販売促進にセールは欠かせません。もちろん商品数を絞って年間通して売れる商品であれば季節性がないためセールの必要はないでしょう。しかし、アパレルをはじめ、新製品が定期的に市場投下される店舗ではセールをして在庫処分をする必要があります。
今日のタイトルを見て、「えっ売れ残ったままでいいのか?」と解釈される方もいるかもしませんが、もちろんNOです。セール商品だけを売ることについてはダメだよ、という話です。
セール商品だけを売るのが悪い
ということです。
どういうことかというと、セール商品はすでに価格が安いため
価格と価値のバランスでいうと、
価格<価値(セールスいらず)
という状態になっています。
例えばあなたがアウトレットモールに足を運んで「この靴・・・えっ90%オフ?」と値札を見て仰天して試着をし購入したとします。これは店員の接客力ではなく、価格が安いから買ったわけですよね。
反対に、
価格>価値(セールス必須)
という状態としましょう。これは大変です。
販売員や営業パーソンの出番です。人が介在しないと売れない状態になっています。
一般的な高額商品で「えっこんなするの?」という商品の価格と価値のバランスを「価格=価値」もしくは「価格<価値」に書き換えなければいけません。そうしないと売れないからです。
もちろん高額商品でもセールスいらずで売れるのが一番なのですがなかなかそんなに都合の良い結果は得られないものですね。
とまぁ、研修ぽい話をしてしまいましたが、価格<価値の状態で店頭に並ぶセール商品は正直誰が担当しても同じです。お客様も安いから購入した!という理由になりやすいため注意が必要です。
価格が安いから購入した、となると正直あなたの店でなくてよいのです。他の店でも良いし、何なら競合店だって良いわけです。(ここすごい重要です)
しかもあなたにも経験があるかもしれませんが、安いから購入した、というケースって損すること多くないですか?価格による強制的に価値を受け取っているので何も考えないで衝動買いするようなものです。
とりあえず安いから買っておこうみたいな。
こういうのって使わなかったり、一度も着なかったり・・・いくら安くても買ったことに後悔してはもう二度と来店してくれないですよね。(私にもそんな店いくつかあります)
お客様に商品を売るのではなく得られる価値を売る
私は店頭で店内を清掃したり洋服を畳んだりしながらお客様から声をかけられる場所を見つけて待機します。
ちなみにすぐに声をかけて金魚の糞みたいについていくような売れない販売員の行動はしません・笑
そして、お客様が「すみません~」と声をかけてくれてから接客はスタートします。
えっ?自分から声をかけないの?と詳しく知りたい方はこちらの本をお読みください。↓
(もう絶版なので中古でしか手に入りませんが・・・)
そして、声をかけたられた段階で接客がスタートするのですが、いきなり試着を強要したりせず、「ずいぶんお安くなってますよね~」と共感したり「どこに着て行かれるお洋服をお探しですか?」と目的を聞きます。(いくつかパターンがあります)最初は様子見で共感を重ねて少しずつ目的(商品購買)に近づくようにコミュニケーションを重るのがポイントです。
そして、目的を伺ったら私は遠慮せず定価商品を勧めるし、セール商品と一緒に組み合わせることでより価値が高まる商品の提案をします。
ここで重要なのは、必ず単品(お客様の欲しい商品)だけで売ることはしない、ということです。
なぜならそんな接客をしていたらもう店からお客様は消えていなくなるからです。
店舗がお客様が欲しいと思っている商品を購入するだけの場所だったらなぜ店頭で買うのでしょうか?
もう近い将来店舗の役割は大きく変わらざるを得ないと思っています。
それは、店頭で購入する価値の創出です。
例えば私はこう考えています。
②お客様の欲しい商品を諦めてもらい私の提案する商品を購入
③お客様の欲しい商品を諦めてもらい私の提案する商品を2つ以上購入
基本的にこの3つのいずれかにお客様の購買結果になるようにセールスをしています。
もちろん一番良いのは3です。この結果を出せればほぼ100%名前を覚えるし、次回来店でも私を指名します。最低でも1です。
ちなみに1→3に上がるにつれ客単価・顧客満足度が同時に上がるためリピート・紹介率は比例して高まります。
このへんの話は、
(この本がベストです!絶版になってませんよ~・笑)
と、今日は2冊も勧めてしまいましたが読んでみたくなったでしょ・笑??
話を戻すと、セール品を購入しにくる方が圧倒的に多いセール期間中は、右から左に売るのではなく、最低でも1、できれば3になるように自分自身のセールス力(接客力・営業力)を高めることが大切です。
店舗経営者や店長はもちろん店舗スタッフの力量の差によってあまりにも大きな売上差が起こらないように仕組みを作ることが大切です。
と、同時に、どの店舗スタッフも顧客に価値を提供できるセールススキル(接客・営業)は身に着ける機会を与えたほうが良いと思います。
誰だってファンが増えたらうれしいし、自分の仕事に誇りや自信が持てますもんね。
今日は以上です。
アパレルの例になってしまいましたが、どの業態の店舗でも置き換えることができると思うのでぜひ参考にしてみてください。