顧客満足度を上げるにはまず従業員満足度を高めることから始めよう
顧客満足度を高めることに多くの企業は興味関心が高いです。やはり、売上が上がってナンボだし、ファンが増えてリピーターが増えてナンボ、LTV(顧客生涯価値)が最高値を更新してナンボなわけです。
もちろん売上・利益を追求する姿勢はこの資本主義経済の中では生き残りに必須条件なので興味関心度が高いのは頷けるし、企業努力も素晴らしいと思っています。
しかし、ある一つの条件を満たしてからの話ですが。それこそが、高い従業員満足度なのです。
お客様にもっと会社・店舗を好きになってもらいたい!そう思う店舗経営者は100人に聞いたら100人がYES!というでしょう。
では、あなたの会社の従業員は自社のことが大好きで働けることを誇りに思っていますか?と聞けばおそらくYESと答えるのは半数を切るでしょう。(成田直人感覚値)
(あなたには心からYES!であると言って欲しい)
これからの時代は会社と従業員の関係性はますますフラットに近づいていきます。
これまでの店舗経営は「会社が従業員を選ぶ」立場だった
平成時代は店舗経営における従業員と会社の立場は圧倒的に会社が強かった(これは周知の事実)と思います。
働きたい人が多くいたことで、会社は人材を選ぶ側でした。
今はわかりませんが、私が2002年ABCマートにアルバイト面接で渋谷の本社に行った時は100名以上が面接会場に集まっていました。
しかもその中での合格率は10%前後。すごい時代でしたよね。
当時は採用募集をかければ沢山の応募者が集まりました。私自身も学生時代いくつか面接にいき、落ちたのを覚えています。
働きたい人が多いというのは辞めても代わりはいくらでもいる、ということを意味します。
つまり、文句があるなら辞めてもらっても構わないというスタンスが蔓やすい、ということです。
所詮アルバイトは使い捨て・・・と私はABCマートで働く前にいくつか店舗で働いたことがあるのですが「大切にされている」という実感はほとんどありませんでした。
(当時は自責で何でも目の前のことを受け入れることができなかったので愚痴りまくっていたことを覚えています。)
これからの店舗経営は「従業員が会社を選ぶ」時代
私は今の時代は会社と従業員がフェアな関係になってようやく本来あるべき姿になったのではないかと思っています。
これまでは会社が力を持ちすぎていたので働く人が強制的に我慢を強いられていました。
ここからが重要です。会社は選ばれる努力をしなければいけなくなりました。
旧来のマネジメントをいまだにやっていると、どれだけ魅力的な採用ブランディングをして採用してもすぐに辞めます。
これまでは誰もがまずは3年我慢して働くという価値観がありましたが、今はそんな価値観はありません。
会社のことが好きか嫌いか、の二択で続けるかやめるを選んでいます。
我慢を強いることができなくった今、どうやってマネジメントをすればいいのか?
従業員満足度が高い組織の行動の源泉は強制を排除し主体性に委ねる
まずはじめに理想的な状態の一つに主体性が行動の源泉である、ということです。
厳しい上下関係の文化がある会社は「ルール・強制」が強いため主体性よりもやらされ感で仕事をすることになります。
せっかく仕事をするなら楽しんで誰だって仕事をしたいと思うはずですよね。しかし、現実は程遠く毎日ストレスフルという環境も少なくありません。
これからのニューノーマル時代と言われた新時代の店舗ビジネスはこの環境下では厳しいのは間違いありません。
企業と従業員がフラットになる関係性の中で時代錯誤なマネジメント言わざるを得ないからです。
ぜひ
「あなたの店舗が就職のファーストチョイスになるにはどうしたらいいのか?」
と考えてみましょう。
これまでのマネジメントをベースに考えるのではなく、働く人にとって働きやすい環境とは何があるんだろうか?を考えることです。
既存の延長よりも新しいマネジメントを確立するんだ!という強い思いを持って幹部陣とマネジメント方針を作ると良いです。
もちろん最初から完璧なマネジメントは構築することができないのですが、まずは経営陣が「会社をどうしていきたいのか?」というゴールに対して、「従業員に何を求めるのか?どうなってほしいのか?」を明確にします。
その上でどんなマネジメントをすることで従業員にとって働きやすい環境となり、人手不足とは無縁で離職率が低い理想的な組織にアップデートできます。
実現するためのルールはたった一つです。それは、新マネジメント構築ミーティング中は「それは無理だよ」「なんでそこまで従業員にしてあげないといけないの」という上から目線と従業員の意思や想いを否定するのはご法度です。
強制から共創の時代です。