顧客と信頼関係を育む条件はたった一つだけ
それは、顧客を裏切らないこと、です。たったこれだけ。
顧客を裏切ってしまうと顧客は二度と足を運んでくれません。
信頼関係は築き上げるのは大変なんだけど、失うのは一瞬です。
これだけ店舗や商品でありふれる中、顧客はいつでも選びたい放題です。
(一部の特許を持って需要が爆発している企業だけが傲慢な対応が許される・笑)
そして、また1社グーグルマイビジネス口コミ1000件・4.9点を達成しようとしています。
これで3社目。最初に1000件・4.9点を達成した店舗はもう2500件を超えています(どこまで伸びるんだ・・・)
どれも企業規模で言えば50億前後の企業です。決して大手企業のように恵まれた環境にあるわけではありません。
それでも働く店長はじめスタッフは会社のために・顧客のために自分たちで何ができるんだろうかと日々模索しながら働いています。
口コミを1件集めるのだって大変です。なぜなら顧客が満足してくれなければ口コミ投稿してもらえないから。
もし不満があれば店内で依頼をしたところで「後で書いておきます」でその場での口コミ投稿を拒否します。(そりゃ面と向かって低評価を書くのは気が引けますよね)
顧客が満足・感動しているからこそ口コミは集まるわけです。これを1000回続けたわけですから・・・(すごい努力です)
1000件到達するのに期間では1〜1年半くらいかかります。もちろん中には顧客の期待を裏切って失ったお客様もいらっしゃると思います。全員を満足させることは不可能です。多少のエラーは必ず発生します。
ただ、こういったエラーはこれまで見抜くことができませんでした。なぜなら、満足したのか不満があるのかをジャッジする基準がなかったからです。
でも今はあります、店内で口コミを書いてくれるかどうかが満足・不満のジャッジにしています。「なぜ書いてもらえなかった?」と店長が接客スタッフに聞いて「時間がなかったみたいで・・・」と返答があり「そっか、じゃあ仕方ない」では済ませません。
そもそもこんな質問もせず、書いてくれなかった=不満と決めて課題を見つけるようにしてもらっています。
「顧客は何を期待していたのか?どうして裏切ってしまったのか?」
この問いが重要。絶対に見つける、絶対に改善する、店舗のエラーを撲滅するくらいの気持ちで各クライアントに臨んでもらっています。
顧客の期待を裏切る時間帯と曜日の特定がカギ
エラーは全曜日・全時間帯に生まれるかというとそういうわけではありません。
だいたい同じ曜日・時間帯にやってきます。これまでは「忙しいから仕方がない」で済ませてきた時間帯がそれです。自己評価が甘くなります。
話がそれますが、よく覆面調査で悪い結果が出ると「その日はスタッフが少なかったから」と言い訳をする店長がいます。この時点で永遠にこの店は良い店になりません。
自分で言い訳を言って許しているわけなので、普段からこういう思考が染み付いています、だから良い店を作ることはできないのです。
どんな瞬間でも顧客の期待を裏切ったことは向き合って改善をするという姿勢が店長には必要ですよね。
忙しいから仕方がない・・・というセリフは完全に「店舗都合」の時間帯になっています。他の時間帯よりもお客様が多いから少しぐらい許してくれと言っているようなものです。
しかし、顧客からしてみたら忙しい時間帯・暇な時間帯関係ないのです。いつでも私を中心に考えて欲しいのです。私のことを大切にして欲しいのです。
この差が裏切られたという感覚に繋がることが多いですね。(店舗ビジネスは本当に大変です)
だからどの時間帯・曜日が一番顧客を裏切る行為になるのか?を考えることが大切です。
特定できたら、そこから改善活動をすると良いでしょう。クライアントで多いのはもちろん土日なのですが、夕方の時間帯がエラー(顧客の期待を裏切る)が多い印象です。
朝から働き詰めで疲れが出てくる時間帯ですよね。
顧客の期待を裏切らないためにも「仕組み」に投資する
これは今後強化したいのでクライアントが読んでいたらぜひ検討してほしいなと思うことを書きます。
クライアントのホームセンターでは忙しい時間帯になると売場からスタッフが消える現象がありました。理由は、商品の補充です。
当然ながら全スタッフが補充しているわけではなく、一部の売場で局所的に混んでしまうとスタッフ不足の状態になります。ちなみに他の売場は普通にスタッフが前陳したり掃除したりしています。
売場が大きいため聞きたいことが聞けない、欲しいものが見つけられないという現象になると期待を裏切ってしまいます。
ここで導入したのが各コーナーにインターホンを設置することでした。そして、インターホンを押すと必ず他の売場からスタッフが駆けつけることができるようにしました。
(ホームセンターのDIY担当の人ってなんでもできちゃうからすごいです)
すると、お客様の声にも「他の店ではインターホンなどなく、店員さんを探すのも一苦労だったので大変たすかりました」と書いてもらいみんなでガッツポーズをしました。
忙しい時間帯にエラーが起こりやすいのでこうした仕組みで解決する、ってとても大切です。
最後に余談ですが、銀行の待合室にある番号札、これも次自分が呼ばれると思ったら全然違ったりとかなりストレスになることが多いですよね。
他にも予約なしの歯医者や病院なども同様に番号札を取って待つことが多いですよね。自分の番がいつ回ってくるのか?先の見えない待ち時間はとてもストレスになります。
これが正直普通になりすぎていてストレスを抱えても仕方がないと顧客は思っていたところ近年成長著しい回転寿司の大手であるスシローやくら寿司の待ち時間のストレスの少なさ(驚)
このシステムすべての待ち時間が生じる店舗で取り扱えば良いのになぁ・・・といつも思います。
ぜひご自身の店舗に来店する顧客のストレス(裏切られたという感覚)が少しでもなくなるきっかけになったら嬉しいです。