前回の私の履歴書をご覧いただいていない方はぜひ↑を先に読んでからお読みください。
じゃないと「なんのこっちゃ!」となるのでよろしくお願いします。
就職辞退を悔やみ、ABCマートに戻りたくて仕方ない初夏
今思い返しても気持ち悪くなるほど辛かったのがPCデポにフリーターとして入社をした最初の3ヶ月間。
誤解しないで頂きたいのは、PCデポがブラックとか勤務条件がありえない、とかそういう話ではありません。どちらかというと「めちゃくちゃ恵まれている」と毎日思って働いていました。
特に店長とマネージャーにはPCのど素人の私に根気よく教えてくださいました。今でも心から感謝しています。
ではなぜ、インターネット広告代理店に入社すればよかった・・・ABCマートで最初から店長になっていれば良かったと悔やんだのか?
恥しいのですが、シンプルに「全く売れなかった」のです。
本当にお前、ABCマートで日本一の売上出したのかよ!っていうくらい売れませんでした。一番の理由はABCマート編でも書きましたが、「商品知識が全くない」のが原因でした。
お客様から「すみません、CPUって何ですか?」と聞かれてもわからないので即答できません。これがとにかくストレスでした。
その都度マネージャーのところに行って「CPUって何ですか?」と質問をして「接客代わろうか、後ろで見てて!」と言ってくれる優しいマネージャーだったのですが、マネージャーが接客中は本当に地獄です。
お客様を待たせることになるし、誰が教えてくれるかわからないまま途方にくれていました。めちゃくちゃ惨めでしたね。「俺はいったい何がしたくてPCデポに入ったんだ・・・」と。
極め付けは、お客様からの質問に対して案の定即答できず周りの先輩スタッフを探しているとみんな接客中・・・涙 どうしようと事務所(バックヤード)にいくも誰もいない。
このままじゃまずいなと思った矢先レジ方向から怒号が聞こえました。「おい、プロを出せよ!プロを!!ここはパソコン専門店じゃないのかよ!素人を置くな!ふざけるな!!」これはまさに私に対する怒りだったのです。
正直この怒号を聞いた直後は気が動転してしまいましたが、冷静になった時に出てきた言葉が「新人なんだから大目に見てよ、これでも一生懸命働いているんだから」でした。
今だからこそ当時の私に「いやいやいや、お客様からしてみたら新人だろうが古株アルバイトだろうが関係ない!知識がないお前が悪い!」と言ってやりたいところですが、すぐに考え直しました。
帰り道に「これじゃ全く売れないABCマートの販売員と同じ思考じゃないか。このままではダメだな」と気づくのですが、なかなか行動が変わらない自分らしくない時期を過ごしました。
成田直人さんのブログです。最近の記事は「ブログ・ライン@引っ越ししました。」です。…
売れない毎日に耐えられなくて逃げ出し沖縄に逃亡するも大火傷事件
あ〜沖縄の景色って最高ですよね、写真を見ているだけでも癒される(ちなみに今この投稿を書いているのは深夜0時・笑)。
あっ話を戻しましょう。私は、全く売れなかった毎日からいよいよ逃げ出します。それも7月というPC業界ではボーナス商戦も終わりに近づくものの繁忙期です。まさにこの忙しい時に2週間沖縄に一人旅に出たのです。
旅をすれば何か変わるかもしれない・・・すべてから解放されて自分が本当にやりたいことは何なのか?を見つけにいく旅に出よう!と決めて人生初の沖縄にいきました。毎日最高の景色と泡盛と友達との時間、何もかも最高なはず、、、でした。
しかし、残念ながら頭から離れないのです。今目の前にある大きな課題から逃げてるだけなんじゃないか・・・と自信がみるみるなくなるのがわかります。それを忘れるかのように毎日飲み続けていました。
2週間の内の最初の1週間はそれでも気分転換にはなりました。渡嘉敷島に行ったりと楽しかったです。しかし、残り5日と神奈川に帰る時間が刻一刻と迫ると気持ちはどんどん焦り沖縄の旅を楽しめなくなる自分がいました。
貧乏フリーターなので特に遠出することもなく近くビーチで横になったり、友人(たまたま沖縄にきていた)達と飲みにいくだけ。それでも現実逃避している間は何もかも忘れられて良かった。
そして、いよいよ帰る日になるとホテルから出られない自分がいました。「帰りたくない・・・帰ってもまた自信を失うだけ。もう辞めようかな、その方が楽だなぁ」と退職することをなんとなく決めたことで気持ちがすっきりして家路へと戻ることができました。
自宅に帰り、2日ほどゆっくりするはずだったのですがまさかの「背中に大火傷」を負っていました。たしかに背中痛いなぁ、風呂も入れないし、シャワー浴びてもチクチクする。帰って日を追うごとにどんどん痛くなってきていよいよ病院に行くと「なんでこんなになるまで放っておいたの!」と先生に怒られました。(痛みに強いので結構放置するタイプです。ちなみに救急車で運ばれるレベルのアニサキスも1週間ほど我慢して病院に行ったら、アニサキスの方が先に死んでいました・・・でも次からはすぐに病院いきます!)
沖縄一人旅でわかった「逃げても現実は何も変わらない」という事実
この沖縄一人旅でわかったことがあります。それは、「目の前の課題は向き合わないと永遠に消え去らない。たとえその場で逃げることに成功してもまた次行くところで同じ悩みに出くわす可能性が高い。だから向き合おう、やりきろう。」と病院のベッドで決めました。
店舗に戻るのが嫌だったのではなく、逃げている自分が嫌だったことに気づけたのは良かったなと思います。なぜ仕事を楽しむことができていないのか?どうしたら仕事を楽しむことができるのか?答えは最初からわかっていました。
そうです、商品知識をプロレベルにまで高めること!まずはそこから始めようと思い、店長やPCオタクの先輩フリーターの力を借りてもう勉強を始めます。
ABCマートの時のようにパソコン専門書、たしかアスキーだったっけな!?買っては意味不明すぎてすぐに挫折しかけるも、わからないところは線を引いて翌朝早く出社をして店長に時間をもらい言葉の意味とどのコネクターや機能を表しているのかを聞きました。
パソコンのカタログも新商品が出ればすぐに持ち帰り家で研究をする毎日、この時の睡眠時間は1日3時間ほどだったと記憶しています。それくらいのめり込んで毎日をすごしていました。
だんだんパソコンの仕様が理解できた私はパソコン本体とモニター、デジカメやプリンターをほぼストレスなく販売することができました。それでもストレスが完全になくなったか?と言われると答えはNOです。
パソコン専門店なのでパーツ部門があります。これが厄介なのです。既に組み上がったPC(富士通やNECなど)を販売していた私はパソコン内部を覗いたことはもちろんありません。
たまに接客に入る度に振り出しに戻る気持ちになりました。「少々お待ちください」と言って、マネージャーに「すみません、このCPUはこのマザーボードに入りますか?ソケットのことについて聞かれまして・・・」と質問をしている私も訳がわからない状態。
いくら避けようにも避けられないのでこれまた勉強することにしました。「どうやったらパーツの知識身につくかな?」とフリーター仲間に相談したら「自分で組み立てたらすぐわかるよ。良かったら手伝おうか?」と提案してくれました。
なるほど、自分でパソコンを組み立てる・・・まさかそんな日がくるとは。晴れて私は自作PCを組み立てることにしました。とはいえ、ほとんどフリーター仲間にレクチャーを受けながら組み上がっていく姿を見るだけでしたが(笑)
商品知識に対する一歳の不安がなくなると快進撃が始まった
組み上がったPCを見て「なるほどなぁ!そういうことだったのか!」とパーツの名称、それぞれの役割、ウィンドウズのインストールの際に必要なBIOS設定、点でしか理解できていなかった知識が線になりました。
商品知識はカタログ広げて学ぶことも大切ですが、自分で体験(私の場合はパソコンを組み立てる、靴であれば試着する)することで理解が深まります。
おかげでパソコン関連に対する知識の不安はほぼなくなりました。持ち前の接客力がようやく活きるフェーズにまで成長することができました。ここから一気に快進撃が始まります。
PCデポに入社してから最初の3ヶ月間は月商400-700万円程度でしたが、大台の1000万円を突破し、忘れもしないセールやキャンペーンが全くない11月に1900万円販売しました。
そして、12月21日に無事7ヶ月ちょっとで個人売上1億円を完全達成したのです。この日は本当に嬉しかったのを今でも覚えています。
就職しないでニートになり、フリーターになったことで家族に心配もかけました。それでも応援してくれて目標達成できたことで自分の人生の選択肢を広げられたのは大きかったです。
年末にPCデポを退職し、2007年のお正月に「次はどうしようか・・・」と考えました。この時にとっても役に立ったのがスティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」です。
もしまだ読まれたことがない方はすぐにポチッと購入して自分の人生の羅針盤を手に入れましょう。私はこの本に大学4年生の時に出会い自分の人生は自分で選択できることを学びました。
これまでの人生は「●●しなければいけない、こうあるべきだ」と社会の風潮に沿って人生の意思決定をしてきました。しかし、本当のところ何がしたいのか?したいことを選択する人生もありなんだと本を読んで知りました。
2007年販売コンサルタントとして独立を果たす
将来はコンサルタントとして独立したかったので、どのタイミングで独立をするのが一番良いのかを年末年始に7つの習慣とともに考え続けていました。
私の中でのざっくりとしたイメージはABCマートで年間個人売上が4000万円→PC専門店で1億円→自動車で3億円→自動車で5億円→不動産販売で7億円→不動産販売で10億円を年間販売したら独立をするという感じでした。
しかし、年末年始にどうやって1億円販売したのか?とどうやってABCマートで日本一をとったのか?セールスの仕方に違いはあったのか?と色々と振り返り分析したところ本質的な部分は変わらないことがわかりました。
それは、顧客の期待を超える価値を提供できればどの仕事においても必ずファンにすることができる、ということです。
そして、2007年3月9日(サンキューの日)に私は株式会社FamilySmile(現:ジャパンブルーコンサルティング株式会社)を創業しました。
小売・サービス・飲食業専門コンサルタントとして、これまでに250社以上の企業と取引をし、15冊のビジネス書、大手雑誌の連載や特集など多方面の仕事を任せていただけるようになりました。
売れる人と売れない人は何が違うのか?
ABCマートでの3年半・PCデポでの7ヶ月間の販売員経験を生かし、独立を果たした私は起業当初から現在まで一つの分野の研究を重ねています。それは、「売れる人と売れない人になぜ分かれるのか?」です。
これは、売れる店と売れない店に分かれる、業績の良い会社と業績の悪い会社になぜ分かれるのか?も同じように研究対象としてクライアントワークをしながら仮説検証を重ねてきました。
私がこれまで約18000字書いてきた私のプロフィールに「売れる人と売れない人」の違いにも触れながら紹介しました。
売れる人 | 売れない人 |
目標達成 | 目標未達成 |
高い商品知識・接客技術・業務知識 | 低い商品知識・接客技術・業務知識 |
PDCAを高速で回す | PDを永遠に繰り返し同じミスを繰り返す |
課題解決のための能力開発 | 課題は放置し快楽に時間を投じる |
結果は自分の原因と受け止める(自責) | 結果は他人や環境が原因と受け止める(他責) |
この表はこれから私のHPの中でも沢山出てくると思うので、ぜひ目を通してください。
基本的に売れる人も売れない人も下から上に向かいます。そもそも最下段にある自責と他責の考え方の差で個人売上・店舗売上・会社の業績に大きな違いを生み出すことがわかりました。
人や環境の責任にする人は結果から学ぶことがないので、永遠に同じ課題をループし続けます。「経済が低調だから仕方がない」「〇〇政権であるうちはうちの会社は厳しい」「近くにライバル店舗があるから売上が落ちた」「あの人は買う気がなかった」と環境の責任にすることは楽だし自分も傷つきません。
しかし、なぜ売れないのか?という原因には永遠に辿り着けないので同じ悩みや愚痴を言い続けることになります。
私は現在事業再生の仕事も引き受けているので右の状態が染み付いているのがよくわかります。逆に、ABCマートのように伸び続けている企業は、基本的に左を選択する文化が出来上がっています。売れなければ「なんで?」と聞かれたし、「目の前のスポーツオーソリティが安いから」と言えば、「それは違う、価格差を埋めるだけの魅力がお前にはないだけ」と言われていました。なるほど。
考え方の差は個人のみならず店舗や会社にも文化や習慣として根付いているものです。売れ続ける人・売れ続ける店・売れ続ける会社には伴った考え方の文化が存在します。
私は起業をして15年目(2021年現在)に入ります。数え切れないほどの販売員・サーバー・店長・SV・管理職・役員・社長と膝を突き合わせて「どうしたら売上が上がるか?」を追求してきました。
だからこそわかることがあります。それは、誰でも・どの店でも・どの会社も良くなれる!ということです。このサイトでは私のこれまでの経験をとおして培った店舗経営ノウハウを惜しみなく公開します。(たまに有料コンテンツあり)
ぜひブックマークしていただき定期的に覗きにきてください。最新情報は基本的にツイッターで公開しますので!フォローもお願いします。
炎上覚悟で言いますけど
店員さんに偉そうな態度取る人いるじゃないですか。
あれやめたほうがいいですよ。なんかお金払ってる人が偉い!
みたいなスタンス、ダサいよ。どんな時でも、店員さんが
「この人のためには全力でサービスしたいな!」と思わせる紳士淑女でいたいものですね!— 成田直人@店舗コンサル14年目 (@naritanaoto) September 4, 2019
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長くなりましたが、私のプロフィール紹介でしたぁ! 成田直人